【Design】ご祝儀袋つくってみませんか?

日本には、お金に限らず「包む」という伝統文化があります。

お中元やお歳暮のCMで風呂敷を持った人が登場しますが、あれも「包む」文化。

実は「包む」作法には、関東や関西、公家や武家など様々な特徴があるのです。

今回は、そんな「包む」にまつわるお話をご紹介します。

ご祝儀袋(The special ceremonial envelope for the couple) Designed by Tadahiro Konoe
ご祝儀袋(The special ceremonial envelope for the couple) Designed by Tadahiro Konoe

先日、curioswitchのクリエイティブディレクター・近衞は、京都のご友人から結婚披露宴に招かれました。

「普遍的な価値を未来に残す」をミッションに掲げる近衞。

市販のものではなく、手作りのご祝儀袋でお祝いしよう!!・・・と思い立ちました。

しかし、”一子相伝の「近衞折」”が継承されているなんて都合の良い話はありません。

まずは、関連書物をリサーチ。

さらに、伝統的な「結ぶ」「折る」「包む」にくわしい友人にアドバイスしていただきつつ、実家の慣習も確認します。

京都の結婚式なので「関西折り」と呼ばれる斜めに折るデザインをベースに、A4コピー用紙で試行錯誤。

次に、奉書紙などの材料を調達し、いざ本番。

奉書紙の折り目を細かく測ります
奉書紙の折り目の位置を細かく測ります

美大出身の近衞でも気の抜けない作業。

折り目が肝心なので、丁寧に折る位置を測っていきます。

狙いを定めて一気に折って、水引と小熨斗を装着し、ご祝儀袋は完成(冒頭の写真)。


今回のご祝儀袋デザインのポイントを近衞に聞いてみました。

ご祝儀袋(The special ceremonial envelope for the couple) Designed by Tadahiro Konoe
ご祝儀袋(The special ceremonial envelope for the couple) Designed by Tadahiro Konoe

一見三重のように見えますが、実は、二重。

折角なので、奉書の角を折りこむ意匠を、文字通り加えたとのこと。

さらに、奉書紙の下には色紙を重ねています。

これは近衞が講師役を務める「歌会始」で短歌を包む際も一緒で、ちなみに女性皇族の御歌の場合は、色紙を二枚重ねられるのだそうです。

水引は色のバランスを考えて金銀にしたそうですが、本来は紅白が正式。

宮中では、本物の紅で染めた「紅井水引(くれないみずひき)」を使っているそうです。

紅花からつくる自然由来の紅は重ねていくと「玉虫色」になるため、宮中の正式な水引は黒とも緑ともつかぬ色になるとのこと。

紅白の水引も、宮中文化にルーツがあるんですね。


最後に、寿と名前を筆で書き込んで、今回のオリジナルご祝儀袋づくりは終了。

墨をすり、心を込めて「寿」と名前を、筆で書き入れます
墨をすり、心を込めて「寿」と名前を、筆で書き入れます

— 近衞社長、ご祝儀袋を作ってみての感想は?

包むという事の意味って何だろうね?

そう言えば祖父母からは、お金は直接渡すものではなく、直接触るものですらない・・・お金を食卓に乗せるのもダメ、触ったらすぐに手を洗うように言われていた。
その徹底ぶりの根底には、衛生上の理由と言うよりは、お金は大事だけどお金をもらうためだけに何かをするようなことはあまり品の良いことではない、という事があったのでは?

公家や武家のノブレスオブリージュ(身分が高い人が果たすべき義務や責任)の精神を強く持つ事を教えてくれたのでしょう。

なかなか、味わい深い感想でした。


その後、ご祝儀を京都で手渡しし、プロジェクトも完了したようです。

ご成婚されたお二方に、この場を借りて、社員一同お祝い申し上げます。

めでたし、めでたし。

無事ご祝儀袋も納め、心晴れやかな近衞社長でした
無事ご祝儀袋も納め、心晴れやかな近衞社長でした