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【Work】アートプロデュース

curioswitchは、タイガー魔法瓶さんのヨーロッパ向け新商品MahoNabéのブランディングをお手伝いさせて頂いておりますが、そのご縁から、この度、タイガー魔法瓶さんの新社屋に設置するアート作品をプロデュースさせて頂きました。

新社屋のエントランスと役員フロアーロビーで、タイガー魔法瓶さんならではのお客様をお出迎えしている作品をご紹介いたします。





栗林隆「Roots of Tiger」

1つめの作品は、栗林隆さんのガラス作品。木の根っこを模した巨大な吹きガラスを数十本束ねた、シャンデリア作品です。


制作時の最大の難関は、栗林さんのスケッチに合わせて、ガラスの根っこを作ること。吹きガラスにするか、型で作るか。最終的に、軽井沢でガラス工房「彩」を主宰する伊藤けんじさんが、吹きガラス&バーナーワークで仕上げという方法で制作を手伝ってくれました。


そして、シャンデリアの内部に設置されたランプシェードの素材には、タイガー魔法瓶が自社製品に今現在も使っているガラス瓶を、ルーツの象徴的に使用しています。


タイトル Roots of Tiger

作家名  栗林隆

制作年  2020年

作品素材 吹きガラス、ガラス瓶、照明

協力   伊藤けんじ(吹きガラス制作)

場所   1階エントランス





品川亮「虎に無患子図」

2つめの作品は品川亮さんの絵で、近衞は讃でコラボさせていただきました。制作にあたって品川さんは南禅寺の狩野探幽「群虎図」を、特別許可を得て間近で観察。絶滅危惧種である虎を描いたアンディー・ウォーホルのシルクスクリーン技法を、本作の虎に取り入れることで、東洋と西洋の調和、生物としての虎と狩野探幽直筆画の希少性などについて、訴えています。近衞の讃は「ゆらゆらと 水面に映りし あふち(欒)の花 風に吹かれて 百重に花笑む」上の句は画に描かれた風景に掛けて、下の句は団欒の時間が百重(永遠)に続くようにと言う願いが込められています。


タイトル 虎に無患子図 ※無患子図=ムクロジ

作家名 画:品川亮 讃:近衞 忠大

制作年 2020年

作品素材 画:和紙に岩絵具、墨、胡粉、金箔、膠、アクリル、木製パネル

     讃:和紙、金泥、墨

展示場所:5階 役員応接受付ロビー


今回、もうすぐ100周年を迎えるタイガー魔法瓶さんの新社屋竣工に、アートプロデュースで関わらせて頂きましたことは、100年、1000年続く価値を生み出すことをビジョンに掲げる curioswitchにとって、大きな誇りとなりました。


タイガー魔法瓶の皆様には心より感謝申し上げます。


新社屋に伺う機会がある方は、ぜひアート作品もじっくりご鑑賞頂ければ幸いです。





<作家情報>

栗林 隆(くりばやし たかし)


現代美術家。1968年に長崎県で生まれる。1993年、武蔵野美術大学卒業後、渡独。カッセル総合大学美術学科入学。2002年、クンスト・アカデミー・デュッセルドルフのマイスターシューラーを取得、2003年、同大学卒業。2013年からインドネシアのジョグジャカルタに在住。2016年より武蔵野美術大学客員教授を務める。

主な個展

2018年 “We HAVE DECIDED NOT TO DIE yodabeimarco.”、デュッセルドルフ、ドイツ

2017年 “ CAN NOT SEE DO NOT SEE DO NOT WANT TO SEE PRAY”、Ark Galerie ジョグジャカルタ、インドネシア

2016年 シンガポール・エルメス ウィンドウディスプレイ、シンガポール

2015年 デッドライン アートフロントギャラリー、東京

2013年 テレスホールド セラサールスナリオアートスペース バンドン、インドネシア

2012年 Water >|< Wasser 展、十和田市現代美術館、青森 主なグループ展

2020年 DOMANI・明日2020、国立新美術館 東京

2019年 アートバリ・クーバ バリ、インドネシア

2019年 瀬戸内国際芸術祭2020 伊吹島、香川県

2018年 LEBENSWEGE、Kasseler Kunstverein Fridericianum美術館 カッセル、ドイツ

2018年 『ジャポニスム2018:響き合う魂』「Enfance/こども時代」展、パレ・ド・トーキョー パリ、フランス

2017年 Japan-Spirits of nature, Nordiska Akvarellmuseet スウェーデン

2017年 北アルプス国際芸術祭、長野

2016年 RAID 8, GALERIA RAQUEL ARNAUD、サンパウロ、ブラジル

2016年 「平面を超える絵画-インスタレーションと日本画的感性」、武蔵野美術大学美術館・図書館、東京

2015年 スペクトラム展 スパイラルガーデン青山 30周記念展、東京

2015年 アフター福島 日本のアート RMITギャラリー メルボルン、オーストラリア

2014年 札幌インターナショナル アート フェスティバル、札幌

2014年 市原アートミックストリエンナーレ、千葉

2013年 SEAトリエンナーレ、ジャカルタ、インドネシア

2012年 メディエーションビエンナーレ、ポズナン、ポーランド

2010年 ネイチャーセンス展、森美術館、東京

2006年 シンガポールビエンナーレ シンガポール

主なレジデンスプロジェクト

2016年 フィダルガアートスペース・レジデンスプロジェクト サンパウロ、ブラジル

2014-2015年 文化庁海外研修レジデンス ジョグジャカルタ、インドネシア

2013年 セラサールスナリオ・アートセンター バンドン、インドネシア

2013年 チェルシー・アート・オブ・ロンドン ロンドン、イギリス

2009年 アートソンジュセンター ソウル、韓国

2008年クリエイターレジデンス トーキョーワンダーサイト青山、東京

受賞歴

2011年 芦原義信賞






品川 亮(しながわ りょう) 画家


1987年、大阪府出身。近代制度のなかで存続してきた「日本画」により中断された「日本の絵画」を再考し、岩絵具や箔といった伝統的な日本画の素材や、やまと絵や琳派、狩野派などの様式を引用しながら、そこに近代美術の技法や現代性を取り入れることで、いまの日本人にしか描くことのできない日本の絵画をつくり出すことを試みている。

主な個展

2020年 Nature’s first green is gold、銀座・蔦屋書店 東京

2020年 深海、un petit garage 東京

2020年 GOLD, WHITE AND BLACK、AIR賀茂なす 京都

2018年 Apotic Utopia、Anteroom Kyoto 京都

2015年 SHINAGAWA RYO solo exhibition、京都芸術的中心 京都

主なグループ展

2020年 紫幹翠葉-百年の杜のアート、明治神宮ニュージアム 東京

2020年 VOLTA New York 、Metroporitan West ニューヨーク

2019年 アートフェア東京、東京国際フォーラム 東京

2019年 ARTISTS’ FAIR KYOTO、京都文化博物館 京都

2019年 One Art Taipei 、台北西華飯店 台北、台湾

2018年 November island、winwin art 高雄、台湾

2018年 Contemporary Talents of Japan、Ronin gallery ニューヨーク

2017年 Spoon Art Show、KINTEX Exhibition Center ソウル、韓国

2017年 Taiwan Annual、Taiwan Expo 台北、台湾

2016年 insecure tied land、frees art space 台北、台湾

2016年 the international art exchange exhibition、HoMA ソウル、韓国

2016年 Jitto、anne mosseri-marlio galerie バーゼル、スイス

受賞歴 2015年 京展・館長奨励賞 (14年入選/京都市美術館、京都)





近衞 忠大(このえ ただひろ)クリエイティブ・ディレクター


1970年、東京都出身。藤原鎌足を始祖とする近衞家の長男として生まれながら、スイスで幼少期を過ごしたトリリンガル。武蔵野美術大学卒業後、テレビ局やプロダクションにて幅広い制作現場を経験すると共に、語学力をかわれ、外資系企業の日本マーケティングや、日系企業の海外向けブランディングなど、国際的なプロジェクトに数多く関わる一方で、宮中歌会始の講師として宮内庁式部職や、公益財団法人陽明文庫の評議員を務めるなど、日本の伝統文化を普及、継承する活動にも注力している。



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